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自律神経専門整体GREEN
「必ずできる、もっとできる」——大八木弘明監督が13年の葛藤を経て辿り着いた「人を育てる」全真理
「信念とは持つものではなく、貫くもの」
駒澤大学陸上競技部を率いる大八木弘明監督の座右の銘です。
順風満帆に見える名将の歩みですが、2008年の箱根駅伝優勝から2021年に再び優勝するまでに13年がかかりました。
「勝てなかったのを改めて思い返した時、心におごりが生まれたから」と振り返る大八木監督。なぜ勝てなくなったのか、そしてどうやって「必ずできる、もっとできる」とチームを蘇らせたのか。その全思考と指導哲学を紐解きます。
1. 勝てなくなった原因は己の「甘え」と「不観察」にあった
13年間勝てなかった敗因は、選手ではなく指導者である自分自身の心の中に生じた「気持ちの変化」にありました。
チームの基本スタイルは、週に6日、朝5時45分集合で朝練習(60分ほどのジョギング)を開始し、朝食は7時30分~8時の間、その後は大学の授業へ向かいます。午後は15時30分や16時30分など授業の終わる時間に合わせ、夕食の指定時間を経て消灯は22時。この規律正しい生活が土台です。
コーチとしての30代の頃は選手と一緒に走り、年を重ねてからも自転車でその姿を追いかけたり、走りの状態をチェックしていました。しかし55歳を過ぎたあたりから体力的に厳しく、「午後の練習で大丈夫ならそれでいいか」と甘えが生まれ、いつしか朝練習のチェックを行わなくなっていました。
ある日、妻から「最近自分から動かなくなったね」と指摘されます。勝てなくなったのは、まさに監督が動かなくなったからでした。
指導者が自分の目で現場を見ず、コミュニケーションをとらずに一部だけを見て叱っても、人どころか言葉に説得力すら生まれません。投げやりな態度は必ず見抜かれます。指導とは、情熱と信頼関係によって成り立つものであり、不観察がその土台を壊していたのです。
2. 行動を変え、自ら動いて示す——大八木流・チーム再建術
「自分を変えようと思った時に、まずは行動を変えることにした」
大八木監督は再び朝練習の現場に赴き、すべての基本である「選手を観察すること」を徹底しました。指導者がしっかり自分を見ていることがわかると、選手の練習への意欲や意識は一気に上がっていきました。
指導者が徹底すべき変革と覚悟
自ら動く、動いて示す:口先だけでなく、現場で観察し行動する姿を見せる。
自分を変える:時代とともに若者の気質も変わるからこそ、今の若者にはきめ細かい指導を徹底する。「伝統だから続ける」のは一番やってはいけないこと。
金太郎飴のような組織を作る:代わりとなる選手が同じくらいのレベルで走れるように選手層の厚いチームを目指す。「同じやり方では成功は続かない。個々の力を一つにして組織ができる」。
情熱と育成への信念:大八木監督が助けられた言葉は「情熱に勝る能力なし」。そしてプロ野球の名監督、野村克也氏の「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」という教え。財産や業績ではなく、人を遺すことこそ仕事として最も価値がある。
情を排した客観的采配:自信を持った采配が勝利につながるため、温情での起用はしてはならない。「仏の顔も三度まで、その場合は容赦しない」。
3. 「姿即心、心即姿」——行動と心の絶対的な関係
駒澤大学硬式野球部元監督・太田誠氏の言葉「姿即心、心即姿」は、目に見えない心は目に見える行動となって表れてくるという意味です。
準備不足は意識の低さに他ならず、日ごろの行動を周囲は見ていると心心得なければなりません。
また、道元禅師の「我逢人(われひとにあう)」にある通り、人と人との出会いからすべてが生まれます。
自分たちは一人で競技ができるわけではなく、周りの理解や協力があるからこそ走れる。だからこそ感謝の気持ちは忘れてはなりません。人間は自分のためより周りのための方が頑張れるからこそ、心を育てていくことが選手を伸ばす唯一の道なのです。
4. 停滞を拒み、「常勝」と「成長」へ向かう思考法
「安定とは停滞である。安定も常に維持できるとは限らない」
大八木監督にとって練習とは、「余裕をもってこなし、それを継続しながら少しずつレベルを上げていくもの」です。練習で余裕を持てなければ本番では力を発揮できません。
試行錯誤と学習:人は失敗から学ぶもの。失敗しないに越したことはないが、そこで試行錯誤しながら学び、成長すればよい。大切なのは徹底的に敗因を検証すること。客観的なアドバイスに耳を傾け、学んだことに自分らしさをプラスして、自分なりの指導方法を確立する。
挫けない精神力:自分で決めたことはやり通させる。戦う前から諦めてはいけない。常に上位にいることを目指して執念を持ち続ける。
進化のための自省:初心を忘れずに自分を見つめ直す。世界の中での自分の力を知り、自信を得るために常勝を目指す。
締めくくりの心構え:「百里を行くものは九十を半ばとす」。何事も終わりに近づくほどに物事は困難になるため、気を緩めるなという戒めを胸に刻む。
おわりに
指導者の仕事は人を育てることであり、自ら答えを押し付けるのではなく「気づかせる指導者」にならなければなりません。
勝つことを目指し、勝利を手にしたことで得た経験を、人としての成長に繋げること。
情熱をもって上を目指したい、成長したいと向上心をもっているかどうか。
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